雑穀

雑穀

雑穀の歴史

雑穀はイネ科の植物です。アワやキビなど小粒なものから、はと麦やタカキビのように大きい実を付けるもあります。またイネ科ではありませんが、アマランサスやキノア、またエゴマやソバなども雑穀として食べられています。同じイネ科の米や麦と同じく、雑穀にもウルチ種とモチ種があります。雑穀は米や麦とは違い環境に強いのが特徴で、東北や北海道など寒冷地でも栽培することができます。

人類が穀物を育て始めたのは紀元前1万年前頃からだと言われています。穀物を栽培することで、狩猟による不安定な食料と違って確実に食料を確保出来るようになり、古代文明の発展に大きな役割を果たしたと言えるのではないでしょうか。古代エジプトでは麦を使ってパン作りが始まり、インドで発祥した雑穀は東西に伝わり、やがてヨーロッパやアジア各地で主食として文明を発展させていったのです。

中国から朝鮮半島を渡り伝わったアワやキビは四国・中国地方に伝わり、それらの穀物が多く栽培されていたことにより「阿波の国」や「吉備の国」などとその土地を指して呼ばれるようになりました。日本が発祥ではないかとされているヒエは、中国へ渡り西欧へ伝わったとされています。これらの雑穀の他にも、古代米と呼ばれている黒米や赤米、また大麦などが栽培されてきました。

雑穀おにぎり

雑穀について

雑穀には、鉄分やカルシウムなどのミネラル成分が多く含まれているので、いわゆるメタボリックシンドロームによる生活習慣病の改善食などに取り上げられるようになりました。また、ヒエやキビのタンパク質からは抗アレルギー作用があると最近の研究で発表されています。ほかにも、アマランサスの成分からはコレステロールを抑える効果が発見されています。

これまで雑穀は不味いといったマイナスなイメージがありましたが、最近はブレンドや料理の仕方によって雑穀の美味しさが見直されてきています。雑穀を食生活に上手に取り入れていければ、健康管理に一役買ってくれることでしょう。

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