紅しぼり&豆まめシロップ浸け

豆・豆料理探検家の「豆なレシピ」 Vol.84(2015年2月掲載)

紅しぼり。その姿が可愛い。名前が可愛い。味が可愛い。今や「カワイイ」は世界の共通語。「誰も傷つけることなく、人を幸せにする魔法の言葉」だそうです。豆ワールドの中で、私にとって「ベスト・オブ・カワイイ」は、紅しぼりなのです。
虎豆同様、ぜ〜んぶ模様がちがう。濃いの、薄いの、エンジ色が多いの、チョボチョボもよう、‥‥ね、どの子もみんな、可愛いでしょ〜(^-^)

紅しぼりは北海道の一部で栽培される希少性が高い在来種の豆です。よって、粒がしっかりしたのが混じっていて茹で加減が微妙、茹でムラが出たりします。新豆のうちは、うっかり目を放すと破けてしまったり‥‥。そこで、豆ビギナーの頃に穀物屋 森光商店(福岡県久留米市)で習った「いろいろ豆のシロップ煮」を思い出しながら、煮方を念入りに紹介します。失敗しにくい上手な煮方のコツをつかんでください。

材料(約6人分)

紅しぼり 1/2カップ
大福豆 1/4カップ
青えんどう 1/4カップ
グラニュー糖 100g
100cc
シナモンスティック 1本
クローブ 5〜6粒

作り方

  • 1 紅しぼり、大福豆、青えんどうは、それぞれたっぷりの水に浸けて半日〜一晩ほどおく。収穫から半年以上たつと戻りにくいものもあるので、その場合は少し長めに浸水する。それでも大きく戻らない豆は、残念ですが間引きする。
  • 2 紅しぼりは水に色が溶け出しているので、水替えをして新しい水で茹でる。大福豆と青えんどうも、それぞれ茹でる。初めは中火で、沸騰したら中弱火に火を弱め、アクが出てきたら取り去りながら茹でる。
  • 3 20分くらいたった頃から、ちょくちょく煮え具合をチェックし、それぞれちょうど良いかたさになったら火を止めて、蓋をしたまま予熱で追煮する(そうすると皮が破けにくい)。
  • 4 鍋に水とグラニュー糖を入れて温め、シロップを作る。沸騰してグラニュー糖が溶けて透明になったら少し煮て火を止める。
  • 5 豆は少し冷めてから、それぞれ湯切りする。煮くずれしている豆は取り除いておく(シロップが濁らないように)。ボウルに4のシロップを入れ、紅しぼり、ほかの豆を入れる(今回は紅しぼり2:大福豆1:青えんどう1くらいの分量比)。
  • 6 シナモンスティック、クローブを加え、常温に冷めたらラップ材をかけて冷蔵庫へ。一晩ほど寝かせて豆に味を滲みこませたら出来上り。

ワンポイントアドバイス

  • 紅しぼりは水浸けした時点で模様が薄くなり、茹でると更に薄くなります。よって、浸水後の水は替え、茹で後も温度が下がってきたら水切りして、長く煮汁に浸したままにしないほうが、模様が残りやすいです。
  • 紅しぼりの代わりに金時豆やレッドキドニー、虎豆などでもOK。大福豆の代わりに白花豆や紫花豆でもOK。青えんどうは色と食感から、ほかの豆に置き換えないほうがバランスが良いでしょう。
  • シナモンスティック、クローブはパウダーでも同じような風味が出せますが、シロップに粉が混じり、豆にも粉が付きやすいので、できれば固形のものを使うのがキレイに仕上がります。
  • レシピ担当/五木のどか

    豆・豆料理探検家。豆・豆料理アドバイザー。福岡県生まれ、京都市在住。豆の生産者や料理人、飲食店、販売店を訪ね歩き、話しを聞くことを楽しみとする。「一豆三味」を提唱し、豆料理の楽しさを伝えている。「豆なブログ」執筆中。

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